石を取る
「悪いことする子は押し入れに閉じ込めるよ」
今だったら完全に虐待ですが、昔はそういうしつけがありました。(された側)
囲碁では、自分がせっかく地を取ろうとしてるのに相手が邪魔することがあります。
そういう邪魔を阻止できる方法が石を取るということです。
(相手にも多少あげましょうという考え方はありますが、今回は省略)
石の取り方を見てみましょう。
図のような黒を白さんが取るには、黒石と隣り合う上下左右の道(赤矢印)を全部ふさぎます。
斜めは関係ありません。つまり、下のように石を持ってくれば黒石が取れます。
石の上下左右の線を呼吸点という言い方をしますが、それを全部ふさがれて呼吸ができなくなったから取られた(死んだ)という説明をしたりもします。
2つ目の図のように石を取ると白石で囲ったところは地になるし、石を取ってできた空間には相手から入れません。(条件によっては入れるが今回省略)
しかも、取った石は蓋(ある意味押し入れ)に保管しておいて、後から相手の地を減らすことに使えます。だから石を取ることはメリットがあります。
ただ、あえて石を取らせるというテクニックもありますし、そこが囲碁の奥深さだと思っています。そういう話もおいおい。
囲碁のイメージ
囲碁はどうやったら勝ちなのか。
目的が分かりにくいという方に数多く出会ってきました。
教えていたのは生徒が多かったので、碁盤をケーキに例えていました。
「黒さんと白さんとで、石で目印をつけながらたくさんケーキ(地)を取ったほうが勝ち」
例えば、下のような感じで。
黒さんは右側、白さんは左側を囲おうとしています。
ただし、地の取り方は黒さんのようにつながっていなければならない。というわけじゃありません。白さんのようにある程度目星をつけて、最終的につながっていればいいわけです。
最終的にこうなったとしましょう。
自分の石で囲った交点の数が得点となります。得点は「目」と数えます。
黒は18目、白は38目で、多い白の20目勝ちとなります。
じゃ、どんどん広げたらいいかというと、相手も入ってきますね。
だから防御策としての「石を取る」というルールがあります。
その話は後ほど。